●あらすじ
【処女】であることを彼氏に馬鹿にされた由香利。 失意の中彷徨っているうちに、 【異世界へ】とやってきてしまう。
彼女を助けてくれたのは、強面で大柄な男。 由香利はそんな彼に【自分の体を捧げる】決心をする。
「や、優しく、してください」
【家庭的で少し天然な乙女と  無骨だけど溺愛系な軍団長の  優しく蕩けさせる濃密ラブファンタジー登場!!】
●立ち読み
「わかってねえな、由香利は。今、お前は罰を受けてるんだぞ」
「罰!?」
「昨日あれだけ俺を煽っておいて、朝になったら忘れてるってどんな悪魔だ。
だから今度は忘れないように、体に教え込んでやる」
 耳に唇を直接押し付けて、囁くように低い声が響く。それだけで由香利の背筋をゾクゾクとさせる。
「……それが罰?」 「そうだ。だから、俺に体を預けろ」
 理不尽な罰に思えた。けれど、昨日のことを覚えていないのは本当で、由香利は迷った末に肩の力を抜いてヴァルドエルの胸に背中を預けた。硬い胸板の感触が背中に伝わる。腹筋の硬さも、そしてお尻に当たっている熱くて硬い感触も。
「いい子だ」
 頭を大きな手が撫でる。その手の動きに、一瞬昨日の出来事がフラッシュバックする。ベッドでうつぶせになっている頭に大きな手が乗って撫でてくれていた。心地よさを思い出して由香利は目を細める。
「気持ちいい」
 ぴくっとヴァルドエルの手が止まり、また頭を撫でられる。
「俺が欲しいか?」
「うん。欲しい!」
 由香利は元気よく答える。そこに甘さも色気もなく、ヴァルドエルの眉がまた不機嫌そうにピクリと動いた。
「啼かせないと、やはり駄目らしいな 」
 ぼそっと耳元で呟かれた不穏な言葉の通り、由香利はそれから何度も啼かされることになった。
 ヴァルドエルの指が動く。まるで一本一本が別の生き物のように、由香利を追い詰める。
 ヴァルドエルは由香利の足を大きく開かせ、後ろから抱きしめるようにして由香利の秘部に手を伸ばした。両方の指で由香利の秘部を広げ、中指を蜜壺へと侵入させる。くちゅっと音をさせながら、両方の中指が中を探るように動く。右の人差し指が花芽を擦りあげた。間をあけることなく左の人差し指が花芽を擦りあげる。左が終わればまた右が。代わる代わる花芽を擦られて、由香利はビクビクと体を震わせた。それは背中を預けているヴァルドエルにそのまま伝わる。そのことが恥ずかしいのに、自分の体の震えを止めることができない。
「あっ、ああぁ……ん、ヴァル、も、駄目……」
 声は途絶えることなく由香利の口から漏れる。押さえたくても両手はガウンの紐で後ろ手に縛られ自由にならない。蜜はあふれてシーツを濡らし、ヴァルドエルの指も濡らす。
 明るい太陽のもとで足を限界まで開かされ、恥ずかしい部分を弄り回され、感じている自分を隠すこともできずに声を上げ続けている。顔を赤くして首を振り、瞳からは涙を流して由香利は快楽の波に飲まれる。
「あ、あぁ、イ……」
 限界まで熱が高められ、絶頂に達する寸前、愛撫を止められる。ビリビリした痺れるような快感が行き場をなくして全身に広がってどうしようもない疼きが体中を支配する。絶頂感が少し収まるとまた愛撫が始まる。イきそうなのにイけない。由香利は快楽の波にずっと飲まれながら、一度も絶頂には達していない。体はイクことを覚えていて、熱が解放されることを望んでいるのに、最後の仕上げをヴァルドエルが止めるのだ。それがずっと一時間ほど続いている。
 由香利は息を荒らげて後ろにいるヴァルドエルを振り向く。黒い瞳は涙で濡れて光っている。そこに色鮮やかな色欲が表れていて、ヴァルドエルは由香利に気づかれないように唾を飲み込んだ。
「ヴァル、お願い。も……無理」
 蜜壺の中に入り込んだ中指が中を引っかくように壁を擦る。同時に花芽も擦られ、由香利は背を反らして体を震わせた。
「どうしてほしいか言ってみろ。言えばちゃんとしてやる」 「お願い……ヴァル」 「お願いじゃわからねえな。どうしてほしい」  答えに詰まる由香利に、ヴァルドエルは右の人差し指も蜜壺の中に差し込んでバラバラに動かす。左の人差し指は花芽を擦り続ける。由香利の体が反応し、絶頂に達する寸前でまた指を止める。由香利は体をよじって身悶えた。
「ヴァルゥ」
「どうしてほしい、由香利」
「イ……」
「イ?」
「イかせて。お願い……」
 小さく囁くような声にヴァルドエルは深い笑みを浮かべた。振り向いた唇に口づける。深く由香利の舌を吸いながら、開いた花芽をヴァルドエルはきゅっと摘んだ。
「んんっ……!」
 脳を突き抜けるような快感に、由香利は喉をのけ反らせ背中を反らした。頭が真っ白になり、全身が情けないほどにビクビク震える。今まで感じたことのない絶頂に脳までが痺れる。上げた嬌声はすべてヴァルドエルの口づけで奪われた。
 全身から力を抜くと、由香利はぐったりとヴァルドエルの胸にもたれた。ヴァルドエルは力の入らない由香利の向きを変えて自分と向かい合うように座らせた。顎を捕らえて唇をふさぐ。
「次はどうしてほしい?」


優しく啼かせて 1
久遠縄斗 著:北沢きょう 画
3月27日発行予定 1,200円(税抜)

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